大規模プロジェクトの中で発生するコミュニケーション問題の実情を考えてみる
私は、1Mstep以上のシステム開発プロジェクトに参画している。
プロジェクトに参画してから2年以上が経つ。私自身は何も技術がないただの雑務担当である(笑)システムエンジニアとしての素養など今は何も身についていないのだ。
まあそれはさておき、今回はコミュニケーションをテーマにして雑に話していきたい。
本当にただの雑記何で、適当に読み飛ばしてくれたら嬉しいと思う。
一般的にプロジェクトではコミュニケーションが重要だってすごく囁かれる気はするんだけどじゃあ具体的にどんなところが問題で、何を解消すればいいの?ってのはそのプロジェクトによって違ったりする。
”コミュニケーション”ってのは本当に便利な言葉であり、バズワードでさ、
色んな”意味”、”観点”、”目的”が入っている言葉だと思う。
例えばね、コミュニケーションに問題がありますよって言っても、
・情報の伝達の話なのか、感情の伝達の話なのか、交渉の話なのか、、、、
・組織間での問題か、個人間の問題か
・コンテキスト(前提条件の違い)の違いによっての理解の話なのか
んま〜色んな観点から考えられちゃうわけで。
大規模なプロジェクトだと、割と情報連携が問題になることが多いと思う。(コンテキストの違いにも関わってくると思うけど)
でもそれって意外と、ベンダーがとかが遅延原因を相手のせいにしたいという思いがあって、”顧客からの情報提供が遅れたので、遅延しました”的な口実に使われることが多い。んで、ベンダー側は、顧客に対して情報連携をしっかりしてくださいっていう。
ま〜こんな事象がたくさん発生するわけで、
でもこれって本当にお客様だけのせいなのか?って思うのが僕なのです。
お客様も悪いし、ベンダーも悪いんだけど、私としては、体制が歪だったり、仕組みがいまいちだから情報連携に漏れが起きたりするのかなと思うんです
うちのプロジェクトを例にすると、
A社:顧客
B社:システム会社
C社:うちの会社
が基本的なステークホルダーなんだけど、
B社のシステム会社の体制は基本的には縦割り組織。その縦割り組織にぶら下がるような形で、うちの会社のメンバーたちがそれぞれの顧客チームに属する形が実態だ。
しかし、うちの会社内での体制図上では、
うちの会社内でPMがいて、チームが分かれていて、
見た目的には、PMから指示が降りてきます、すべての情報は流れてきますという構造に見える。そして、うちの会社のPMはそういう風に思っているから、トップダウンで意思決定をしようとする。
これがうまくいかない。なぜなら、各チームはあくまでもお客のチームの一員として働いているため、相対のお客様のチームリーダーなどから指示が来るわけで、
その指示はうちのPMを通していない=PMは現場の実態を知らないまま、プロジェクトが進行していくということになる。
現場のチームメンバは、相手のお客から言われたことをやっていればいいという意識でいる。もし仮に、お客のシステム会社内での横串統制がきちんと機能し、すべての指示が整合性が取れているのであれば、各チームがそれぞれ独立してシステム開発に取り組むのも良いと思う。
しかし、うちの会社のPMは、現場の実態を知らないし、自分が統制しないといけないという意識があるため、すべての情報を吸い上げようと頑張る。
そのこと自体は非常に重要なのだが、結局そうなると現場への負担がすごい。
人数が多くなると、情報を吸い上げる工数が非常に多くなる。常に現場側で発生した事象によってプロジェクトの進行が左右される。
PMは後出しジャンケン的に情報を知ることになるため、当然不満を持つ。
すると、”社内で情報連携をきちんとしてくれ”となる。すると、各チームリーダーにかかる負担が非常に重くなる。
こんな感じで、情報連携の問題が発生しているのだが、
これは”体制”と”情報連携”の仕組みが悪いため、必然的に起きた事象である。
そもそも、一回の情報連携できちんとPMまで情報がくる仕組みを作らないといけない。重要な情報について、PM素通りとなる事象は許してはいけない。
そのように、PM素通りで情報がきてしまうのは、”体制の作り方”が悪いからだ
つまり、”体制を作る”=役割分担し、情報連携の経路を明確に示すこと
であると考えているため、そのような情報連携問題が発生するのは、裏を返せば、体制の作り方にセンスがないということであると思う。
そして、その体制にあった情報連携のツール、仕組みをきちんと導入・定義していないから、情報連携のミスが発生するのだ。
そこを軽視していると痛い目見る。
人間的に察して情報をもらっていけばいいじゃないという考え方では大規模プロジェクトはうまくいかない。契約を取るための体制作りじゃ意味がないのだ。
コミュニケーションの問題は、体制の作り方が原因。重要だ。